【前回までのアドゥリンM】
変身したハデスとの戦いもついに終わりを迎えた。
しかし、ハデスはまだ最後の力を残しており、その力を使って闇の力を上空に集結させていた。
そのとき、冒険者の持つロスレーシャの実とアシェラの持つオーダーサインが光りはじめる。
ロスレーシャの実の導きにより、オーダーサインとハーサーカの息吹によって、
光の道を作る冒険者たち。そこからやってきたのは……。

■ 神の化身
母なる大樹よ、その力を再びこの地に──
──掲げるのだ──
──オーダーサインを──
──放て、光龍の息吹を──!


出来た光の柱の中を一人の人物が剣を携えて降りてきました。
その剣は光の刃となって、ハデスを貫き、その姿をヒトに戻したのです。

ハーサーカ
「これは、奇跡か……。」
テオドール
「オーグスト……。」


初代王オーグスト

そう、そこにいたのは初代王オーグスト。
そして、そのそばに付き従うようにロスレーシャの姿がありました。

モリマーとダラクァルンの亡骸を見つめるオーグストはロスレーシャを促しました。

ロスレーシャ
『感じます。この者らの魂が、冥王に囚われていた魂と共に
まだこの場に留まっているのを。』
『いまならば、まだ……。』

そして、ダラクァルンの方を見て言いました。
『ただ、この子だけは魂だけでなく、肉体が傷つきすぎて……。』

ダラクァルンはどうなる

それを見ていたテオドールが自分の血をダラクァルンに注ごうと言いました。
それはつまり、ダラクァルンにも不死の力が付くということです。

テオドール
「この力が、呪縛となるか。救いとなるかは、わからないがね……。」


生命を司る世界樹の意思によって、
モリマーとダラクァルンの魂を呼び戻し、二つの身体に戻っていきます。

最初にダラクァルンの目が開きました。
次にモリマーの身体が動きました。

モリマー
「……こりゃあ、どういうこった?」


アシェラと冒険者が駆け寄りました。

心許ない表情のモリマー

まだ事態がよく飲み込めないモリマーは、心許ない表情でアシェラ達を見ていました。

オーグスト
「相変わらずだな、おまえは。」

声の主を見たモリマーは幻でも見ているのではないかと目をこすりました。
確認するかのようにその名を口にします。

オーグスト
「迷惑をかけたな、友よ。」


手をさしのべるオーグスト

そういって、ハーサーカやテオドールをハデスの呪縛から救い出したときのように、
モリマーに手を差し出しました。
その手を両手でがっしりと握り返したモリマーは万感極まった様子で顔を伏せました。
かつてモリマーを逃がす為にその場に残ったオーグスト。
モリマーが心服している王が戻ってきたのです。
モリマーの手の上にもう一方のオーグストの手が重なりました。

今度はダラクァルンの方を見ました。

オーグスト
「おまえがテラクァルンの子孫か。
おまえ自身は俺のことなど知らぬだろうがその姿はうりふたつよ……。」


涙を浮かべるダラクァルン

ダラクァルンの目には光るものがありました。

安堵の空気が流れてはいましたが、
実は天井に浮かんでいた渦はまだ完全に消え去ってはいませんでした。

渦=「タルタロスゲート」は今はわずかに小康状態を保っているだけで、
中途半端に開かれ、魔力の供給だけは未だ続いている門が
暴走を始めており、このままでは周囲がタルタロスに飲み込まれてしまうということでした。

オーグスト
「友たちよ!そして、我が血を受け継ぎし者よ!ここより、早急に離れるのだ!」
「ハーサーカ!この場にいる皆を乗せて、飛べるな?」
ハーサーカ
「無論だ。我が王よ!」


だとしたら、オーグストは……。
アシェラはオーグストに自分達も残るといいました。

オーグストは静かに目を閉じて言いました。
既にどれほどの時が経ったか分からないところを、古い王が戻ったところで、
そこには迎える家臣も、愛する妻も子もいない世界であると。

「そこはもう、俺の還るべき場所ではない。」

悲しげなアシェラ

辛そうに見つめるアシェラにオーグストは続けました。

オーグスト
「その銀の髪。
そして、深緑の瞳の色といい俺の娘にそっくりだ……。
よくぞ血を絶やさず、この地、この時を紡いでくれた、感謝するぞ……」

アシェラ
「アシェラです。……アシェラ・V・アドゥリン。」


オーグストは自らが呪いをかけたユグナスも、自分に似て頑固だといい、
その頑固さゆえにかけた呪いも既に解けていると伝え、
アシェラにこの場を離れるように伝えました。

「モリマー。すまぬが、アドゥリンを頼む。」
「ああ、任せろや……。」

「さあ、いってくれ、ハーサーカ。
これが、今生の別れだ。ウルブカを頼むぞ。」
「……承知した、我が王よ。」


最後に冒険者の名を問いました。

「その名、忘れぬぞ!決してな!」

あとは自分の仕事だと、オーグストはハデスの前に立ちました。

ハデスとの決着を……

仁王立ちになったオーグストの周りで十二の武器が強い光を放ちながら回転を始め、
それは光となり、さらにひとつとなり、オーグストの手に集まってきました。
光は槍へと姿を変え、その槍をハデスに向かって投げつけました。

オーグスト
「滅せよ、ハデス!!」


光の槍!

まさにハデスの身体を貫かんとするとき、
なんとその槍が貫通したのはテオドールの身体だったのです。
テオドールがハデスをかばったのでした。

オーグスト
「……なっ!?なぜ止める、友よ!?」


一度は敵対した関係であっても、
出会った当時の鮮烈な思い出を消し去ることは出来なかった、
それほどまでに彼に心酔しきっていたのだ、
自分のわがままを許して欲しいとテオドールは言いました。

テオドールはハデスを庇った

ですが、さすがのオーグストもそれでハデスをそのままにしておける訳がありません。
それに対するテオドールの答えは、自分もハデスと共にこの場に残るという答えでした。
そんなテオドールを見ていたオーグストはにやりと笑いました。

オーグスト
「変わらぬな、貴様のそういうところは。
残るからには手伝ってもらうぞ、友よ。」

テオドール
「無論、そのつもりさ。」


一部始終を見ていた冒険者たちにオーグストは改めてここを去るように伝えました。

自分とテオドールの二人ならば、この暴走を抑え込めるだろう……そう告げて。

ロスレーシャ
『あなたたちだけでは、ありません。』

オーグスト
「はは、そうだったな。すまぬな、ロスレーシャ。おまえも一緒だ。」


オーグスト、ロスレーシャ、テオドール、そしてハデス……この場に残るもの。
アシェラ、モリマー、ダラクァルン、ハーサーカ、そして冒険者……この場から去るもの。

今生の別れ

ハーサーカ
「さらばだ、我が王よ……。」
オーグスト
「ああ……。悠久の時の果てにて、いずれまた会おう。」


また会おう

手で杯を作って掲げるオーグスト。
それは、ハーサーカの思い出のオーグストのままでした。

彼らの周りをぐるりとまわると、スピードを上げて舞い上がるハーサーカ。
見送るオーグストたちの姿がどんどん小さくなっていきました。

去り行く者をいつまでも見つめるオーグストたち。

オーグスト
「とっくの昔に死は覚悟したのだがな……。
新しい時代を生きる者達の輝きをみてしまうと心が揺らいでしまうものだ。」


暴走を止めるために残った彼ら。

「さあ、はじめよう。友たちよ。」

その後、ラ・カザナル宮の天守を光が覆った状況は、
まるで世界樹がそこから生えたかのように見えるほどでした。
立ち上がる光の帯は枝分かれし、天守の外まで空高く、広く、伸びていきました。

高く、高く

世界中にその光を行き渡らせるかの如く。
高く、広く、どこまでも。

どこまでも


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クライマックスだけあって「神の化身」は長かったですね。

初代王オーグスト。
ここに来ていきなりの登場で感情移入がどのへんまで出来るか不安だったのですが、
実に魅力的に描かれていたのではないかと思います。
彼の失った時間が大きすぎたことも、その寂しさもセリフから十分伝わりました。

オーグストに名を名乗るシーンではあえて名乗らないという選択も出来ます。
すると、笑いながら「感謝する!」って言ってくれるんですよね。

オーグストの面影を見る別れ際の手で杯を作って掲げるシーンは
冒険者がハーサーカの鱗を集めてきたあとで、
世界樹の若木を前に、冒険者とオーグストをダブらせるシーンで出てくるんですよね。
ハーサーカにとっても大切だったオーグストとの思い出のひとこまは、オーグストにとっても同じように大切な思い出でした。

以前は恐らくハデスを倒すための決起の杯。
今度は今生の別れの杯となってしまいました。


ハデスについては正直にいうと決着つけて欲しかったです。
テオドールの言い分も分からない訳ではないのですが、
あまりにやってきたことが大きすぎました。
なにより(人の心が残っていたとしたら)ハデス自身が
解放されたかったかもしれないと思ったのです。

あとハデスの身体「メルヴィアン」は一体なんだったんでしょうね。
こちらについては少し別のクエストが存在するので、
ちょっとそちらをクリアした上で、何か分かるようであれば、
改めてまとめてみようかなと思っています。

さて、いよいよアシェラがアドゥリンの街に戻ります。
もう後日談といった話になると思いますが、
彼女がどうなるか、よろしければ最後まで見届けていただければと思います。


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