■ 鳴くはクリスタル

クリスタルの共鳴が<冒険者>を襲う……!

ここはどこなのか……。
これまでもこんな風に白昼夢を見たことがある。
ここは……いつだった見覚えのある場所。

巨大なクリスタルの前に一人の女性が転送されてきた。
その姿は少し疲れているようにも見えた。

ここが…… 天晶暦898年の……ヴァナ・ディール……?
「醴泉島(れいせんじま)」へと渡り、師匠を探さねば。


ヴァナディールの星唄

これは白昼夢。
だが、冒険者にとってはこれがなにかの予感であることは分かった。


■ 外洋からの使者
港町の長の家からギルガメッシュが出てきた。
ギルガメッシュはノーグを根城にしている海賊の頭領だ。
海賊とは言っても、冒険者にとってはそれほど悪い印象はない。
かなりやり手の人物で、実際、これまでの冒険でも
何度か情報をもらったりといった協力関係にある。
普段はあまりノーグから出てこない印象があるのだが……。

そんなギルガメッシュと入れ違うように、冒険者が港町へとやってきた。
町を案内する青年が冒険者に近寄ってきた。
少し迷いながらも町長が冒険者のことを探していると告げた。


■ 縛め解きて
町長の元にいくと、ギルガメッシュが<冒険者>を探しているという。
どうやらギルガメッシュが助けた女性が冒険者と同じ名前の人物を
探しているというのだ。
見つかってよかったといいつつも、もうひとつギルガメッシュが依頼してきた
「薬品の材料を集める」という仕事を手伝ってもらえないかと依頼される。


■ ある始まり
早速、材料を取って戻って来た冒険者が町長にそれを渡したところ、
ギルガメッシュがやってきた。

ギルガメッシュ
元気そうだな。

冒険者も懐かしく思っていた。前に会ったのは……いや、今は彼の話を聞こう。
すでにギルガメッシュが冒険者を探していた理由を話し始めていた。

ギルガメッシュの話によると、彼らが西の海を航行しているときに
一艘の小舟が流されていたのだそう。
その小舟を見ていると赤く光りはじめ、そばにいってみると、
中で倒れている若い娘を見付けたのだとか。

結局、放っておくことも出来ず、ギルガメッシュがノーグに連れて帰ったところ、
その娘は「冒険者」の知り合いだと彼に語ったのだ。

冒険者には正直なところ心当たりがない。

しかし、ギルガメッシュはとにかくノーグに来てくれ、
来てくれないと、まだ衰弱しているであろうその娘は
ろくに食事も取ってくれないと困り顔だ。

巻き込まれることには慣れている。
とりあえずノーグに行ってみようと冒険者は用意された船にのってノーグへ向かった。


■ 祈りの炎
ギルガメッシュの部屋までいくと、
護衛の青年がギルガメッシュが待ちかねているとすんなり通してくれた。

中に入ると、ギルガメッシュが見慣れない女性と話をしていた。
この服装は……。白昼夢で見た……。
傍らにはジュノに店舗を構える天晶堂のアルドもいた。
店舗とは言ってもギルガメッシュと取引をしている時点でどういう店かは察しがつくだろう。

ギルガメッシュ
おお!お待ちかねの冒険者がとうとうやってきてくれたぞ!

冒険者の姿を見て、はっと息を呑む娘。
黒髪と、大きな瞳が印象的で……。

師匠!

イロハ

駆け寄ってきたその娘を見ても、「師匠」と呼ばれた冒険者はピンと来ない。
いや、そもそも弟子など取ったことはないのだ。
しかし、そんな戸惑い気味の冒険者を置いて、彼女は興奮冷めやらぬ様子で
冒険者に語りかけていた。

再び、こうして
言葉を相い交わせる日が来るとは。
師匠の言いつけどおり、日々、天神地祇へと祈祷を捧げ、
自らを律し、鍛錬を重ねてまいりました。
すべては、この再会のため。
不肖、このイロハ。感極まりましてございます。


(イロハ??誰だろう。師匠って??)

その様子を見たギルガメッシュは「弟子を忘れるなんて」と呆れ気味だ。

しかし、それを説明してくれたのはイロハ自身だった。

イロハ
いいえ、それで良いのでございます。
つい我を失ってしまいましたが、ここは実のところ、天晶暦884年。
私めが世に生まれ落ちるは、ずっと後のこと。
本来ならば、ここに在ることも許されぬ身。


つまりそれは、このイロハという娘は未来からやってきたということなのか。
先にそれを口にしたのはアルドだった。

アルド
……つまりは未来において、<冒険者>が師匠になるということだな。
ギルガメッシュ
未来、ねぇ……。で、その出で立ちは、「ひんがしの地で生まれ育ったから」で間違いないか?

あぁ、この服装は。
言われてみればテンゼンの服装にも似ている。
テンゼンとはかつて冒険者が共に行動したひんがしの国の武人である。

イロハはどこから来たのか

イロハ
はい。
私めは、醴泉神社の護り手。宮司を務めるよう、仰せつかりし者。


ひんがしの国といっても、その信仰は冒険者たちのいる中の国と同じく
女神アルタナの信仰を元にしている。
その神の力を借りて、彼女は未来から過去であるこの時間にやってきたということなのだ。

イロハ
過去へと遡り、来たる闇の未来を討ち払うよう、
神は私めにおっしゃいました。


(闇の未来?)

イロハは全てを説明してよいかと冒険者に尋ねてきた。
もちろん、話を聞かなくては何がどういうことなのか分からない。
冒険者はイロハに説明するように促した。

イロハ
来たる闇の未来とは、闇に閉ざされた世のことでございます。
我が祖国ひんがしの国は「虚ろなる闇」と呼ばれし闇に浸食されており申した。


「虚ろなる闇」といえば、かつて冒険者が戦いに挑んだ相手でもある。

イロハは続けた。
一度は師匠(冒険者)の活躍でその侵食は食い止められたのだと。
そして、イロハが生まれ、さらに冒険者に弟子入りしてしばらくしたあと……

イロハ
濃霧を超えた泥海のごとき「闇」が、ひんがしの地を包み込み申した。

未来の冒険者は、ひんがしの国だけでなく、冒険者たちが今いる「中の国」、
他の大陸もすべてが同じ状況に陥り、そして、

イロハ
人も神も為すすべなく、世に終焉が訪れたのでございます。

ギルガメッシュ
……おまえは、どうやって生き残ったんだ?

イロハ
師匠と父に、命を繋げていただきました。

イロハの母の故郷である醴泉島で、虚ろなる闇を討ち払おうという勢力が、
最後の戦いを挑んでいたものの、敗北。
しかし、結界を張り、かろうじて小さな光を守ったのだ、と。

小さな光を守ってきた

イロハ
それは、数多の骸の上に……。
世にただひとり、残された私めが護りし祠に……。


その戦いから数年経ち、イロハの元に神からの啓示が示された。
それが冒険者だった。
冒険者とともにある「光」。
イロハがこの世界にやってこれたのも、その光に導かれたからだと彼女は説明した。

イロハはそこまで一気に話すと、やや赤みがかった勾玉を冒険者に渡した。

イロハ
これより先……師匠がひんがしの地を踏むまでの間。
師匠には、幾多の定めがございます。
その定めの道を正しく辿りしこと、お渡しした勾玉が教えてくれましょう。
勾玉に従えば、自然と私めの知る未来へ近づくことになり申す。
ただし……


ギルガメッシュ
そのまま突き進めば、世界は滅びちまうってことだよな?
おまえだけが生き残った世界になるんだよな?


イロハ
……はい。
しかし、師匠は本来の未来よりも先んじて、
闇の未来を知ることとなったわけでございます。
新たなる一手を、師匠……どうか見出し……。


不意にイロハがふらつき、膝をついた。
不思議なことに彼女の身体からは金色の光の粒子が舞い上がっていた。
肩で息を切らす様子を見てもかなり辛そうなのだが……。

彼女はまだなにかを言いかけていたが、
言い終わることなく皆の目の前から掻き消えてしまった。

イロハが語ったことは恐らく真実なのだろう。
彼女から渡された勾玉を見つめながら、冒険者はそう思った。


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アドゥリンMをまとめていて、自分の中でストーリーの整理がしやすかった為、
星唄Mのストーリーもまとめてみることにしました。
このミッションは登場人物も非常に多く、また、これまでのミッションなどの
ストーリーの進行度によって、細かくセリフが分岐されています。
そのため、人によっては若干台詞回しが違ったりするかもしれません。

前提として、
全てのミッションをクリア済み(三国ミッションも三国全てクリア済み)
の状態でミッションを進めているとお考えください。

登場人物も多いため、人物登場時にできるだけ違和感のない感じで
冒険者とどのような関わりがあるのか、
どういう人物なのかという説明を加えるようにしていますが、
詳細な設定などについては、あえて省く場合がありますので
その点をご理解いただいた上でお読みいただけると幸いです。


→ 話のつづき ヴァナ・ディールの星唄 2 「第一の定め」から「害毒の渦」まで

  
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