【前回までの星唄M】
テンゼンと合流後、ナシュメラの待つアルザダール海底遺跡群へ向かう。
そこでは、アトルガン皇国の作った機関巨人に宿ったアレキサンダーと邂逅する。
鳳凰丸に宿るフェニックスと対話したアレキサンダーはイロハの復活に力を貸すが、
それも長くは持たないだろうといわれてしまう。
冒険者はそんなイロハの状況をなんとかするために、アルタナのもとを目指すことにし、
ひとまず「ケット・シー」に会いに行くことにした。

■ 仮面の一味
イロハの存在が今のヴァナ・ディールでは認められない存在ならば、
女神アルタナの力でなんとかならないかと、アレキサンダーからの助言をもらった冒険者は、
アルタナの子として新たに生まれた神「ケット・シー」に会いにウォークオブエコーズへと向かった。

アトモス

エコーズに入ると、いやでも目に飛び込む空中に浮かぶ口のようなもの。
それが「アトモス」だ。
アトモスは不要な未来を食べているというのは、以前にケット・シーと話した時に聞いたことがある。

(いらない未来……食べる?)

肝心のケット・シーだが、既に冒険者が来るのを知っていたかのように待っていた。

ケット・シー
世界の終わり。その未来も食べて欲しいところだけど……
アタクシが軽く調べたところでは、それって「いらない未来」じゃないみたい。


(それならばイロハを)

ケット・シーにイロハのことを認めて欲しいと訴えた。
だが、冒険者に答えたケット・シーの言葉はイロハにとって、
そして冒険者にとっても無情な言葉だった。

ケット・シーは既にそこにいた

ケット・シー
そのイロハって名の女の子を救う手なんてありゃしないわ。
フェニックスの力で蘇るだけでも有り難いって思わなきゃ。


(本当にないの?)

ケット・シーは少し申し訳なさそうにしていた。
だが、セイレーンという存在ですらも閉じ込められる闇の前では、
おそらく為す術もなく消え去ってしまう程度の力。
そこまで話して、ケット・シーは思い立った。女神アルタナだ。
ケット・シーは冒険者のことをよく知っていた。

ケット・シー
アータ。もしかしたら、アータなら。

時間を超え、過去である世界で「白き未来」(今のヴァナ・ディール)を守ったほどの冒険者。
そんな冒険者ならもしかしたらアルタナの元に行けるかもしれない。

ケット・シー
あっ! あと、アタクシ、思いついちゃったわ!
アルタナさまなら、イロハの存在を認めてくださる。
それに、何もかも解決してくださるかも。
だってあの御方の「愛」はすべての理を超えるものだから。


問題はどうやってアルタナに会いに行くかだ。
アレキサンダーもそのことが分かっていたからこそ、
「アルタナに近しい神」の一人としてケット・シーのことを教えてくれたはずである。

ケット・シーは少し考えてリリゼットに会うように勧めた。

リリゼット……彼女はもうひとつの未来「黒き未来」に行ってしまった少女。
冒険者と同様に「白き未来」から過去に飛び込んで、黒き未来に導こうとする
レディ・リリスと戦い、そして、そのレディ・リリスの願いを聞き届けるために、
もう冒険者と交じり合うことのない未来に行ってしまった彼女のことだ。
「未来タッグ」……冒険者とリリゼットが未来人であったことから、彼女がつけたコンビ名だ。
変な名前。でも、決してイヤではなかった。

そんなことを思い出していた。

そうか、もう二度と会えないと思っていたが、また会えるのか。
ケット・シーがリリゼットを呼んできてくれるらしい。


■ 犠牲の上に

リリゼット登場

エコーズにリリゼットがやって来た。
ゆっくりと旧交を温めたいところではあったが、残念ながらあまり時間はない。
リリゼットの話によると、彼女もまた不思議な夢を見ているらしい。
自分もおかしな夢を見るのだとリリゼットに話した。

闇の中、多くの人の悲鳴が聞こえる夢。

(そうだ。そして、その闇に最後は包まれてしまうのだ。)

リリゼット
私はみんなを助けたいけど、どんどん空高くへ吸い上げられていって
光の世界に包まれるの。
そして私の身体は光に溶けてしまうんだけど、その最後の時に、あなたの姿を見たわ。
あなたはとても光り輝く神々しい姿で、あれは、そう、神様になっていた。


(あれ、少し違う?)

思わず違和感を口にした。
リリゼットは冒険者が見ている夢の話を聞いて、取り乱した。

リリゼット
ここで私が……私たちが頑張っても、
何もかも闇に包まれて無かったことになってしまうの!?
そんなのイヤッ!


(大丈夫、何とかするから、リリゼットの力も貸してほしい)

落ち着きを取り戻したリリゼットに、まずは女神アルタナに会う方法を尋ねてみたが、
すぐには分からないといわれた。
そのとき、また勾玉が光った。
リリゼットの力がその勾玉に宿る。またひとつの「光」を得ることが出来たようだ。

ケット・シー
たいへんよー!!!

ケット・シーが二人の会話に割って入ってきた。
なんと無の使者がここまで入り込んできたらしい。早く行かねば!


■ 理外の鯨
ケット・シーのもとに向かった冒険者とリリゼットは、
そこで無の使者がアトモスに向かって何かをしているのを見た。

無の使者が何かをしている

(また別の使者?)
そこにいたのは最初に出会った男でもなく、
アトルガン皇国で会ったミスラでもない無の使者だった。

ケット・シー
ああっ!アトモスの幼生体がたくさん!
アータ、アトモスの力を奪うつもりなんでしょ!


アトモスの幼生体を闇に変えては自分に取り込んでいく無の使者。
それを阻止しようとケット・シーが前に出た。

無の使者が手をかざすと剣が現れ、その剣をケット・シーに向かって飛ばしてきた。
すさまじい勢いで弾き飛ばされるケット・シー。

ケット・シーがはじき飛ばされた

無の使者は下に降りてくると、突き刺さった剣を手にとった。

リリゼット
やめて!私たちの未来を壊さないで!
私たち、この世界が大好きなの!


リリゼットの訴えが効いたのかは分からない。
だが、無の使者の持っていた剣が消え、明らかに様子がおかしくなっていき、
やや、ひるんだかに思えた。

無の使者
我ハ……未来ヲ……変エル……
ソノタメニ……闇ノ……力ヲ……集メル……


ケット・シー
アトモス、今ニャー!!!
そいつを吸い込むのよン!アトモス!!


無の使者の背後にアトモスが現れた。
吸収を始めたアトモスから逃れようともがく無の使者。
ややアトモスの吸収が弱かったのか、大きく跳躍してその場を逃れた無の使者。
その身体からモンスターが現れ、それが冒険者に襲いかかり、
そのまま冒険者ごと消えてしまった。

ボコボコに!

残されたリリゼットとケット・シーは、今は冒険者の無事を信じるしかない。
目の前にいる無の使者を前に「ボコボコにする」と息巻くケット・シーではあったが……。

一方の冒険者はモンスターに襲われたときに、
過去世界に飛び出してしまったようだ

(さっきのモンスターは……?)

しばらく周囲を探索していると妙にイヤな気配を感じた。
予感どおり、現れたのはさっきのモンスターだった。
まるで魚のような、いや、まるでクジラを小型にしたような姿だった。
襲い掛かるそれを倒し、早くリリゼットたちの元に戻らなければ。

早く戻らなくては!


■ ヴァナ・ディールの光と闇
モンスターを倒して、エコーズに戻った冒険者。
そこにいたのは、ぐったりと座り込んでいるリリゼットとケット・シーだった。
よかった、無事だったらしい。

座り込むリリゼットとケット・シー

ケット・シー
に、逃げられちゃったぁン!
アトモスの力、吸い取りまくって、逃げられちゃったぁン!


リリゼットは謝りながら、無の使者と対峙して感じたことを話してくれた。

リリゼット
あの、仮面の人……無の使者って、手加減している気がする。
本当は、私たちを消し去るのも簡単なくらいの、すごく強い力を持っているような……。


その隣で、ケット・シーは苛立ちを隠せないようだ。

ケット・シー
なんでツメが甘いのよ!
アトモスの力が盗まれちゃって、明るい未来はどんどん消えちゃってるわよ!?


既にアトモスの力が悪用されて始めているらしい。
ケット・シーにはそれが分かるようだ。
冒険者に苛立ちをぶつけるケット・シーをリリゼットがたしなめた。

リリゼット
でも……どうすればいいんだろうね、これから。

アルタナに会う方法はそもそも難しいことな上に、
現時点ではどうすればよいかも分からない。
リリゼットはイロハと相談するべきではないかと提案した。
勾玉に光を集めることがひとつの目的ならば、
その足りない光について聞けば良いのではないかと。

確かにそれは良い案かもしれない……。

ケット・シーの「ヒゲ占い」によると、イロハの居場所の手がかりは「ノーグ」らしい。

イロハの手がかりはノーグに

(アトルガンにはいないのか。もう身体は大丈夫なのか?)

冒険者はノーグに戻ることになり、
リリゼットもまた元の「黒き未来」に戻っていった。

リリゼットにも来てもらえると本当は心強いのだが、
彼女にはレディ・リリスからの願いをかなえるという「使命」がある。
それがとても大切なことだということは、冒険者は知っていた。
名残惜しいが、ここからはまた別行動だ。

それに勾玉に宿ったリリゼットの力もある。
エコーズを後にしようとした冒険者をケット・シーが呼び止めた。

ケット・シー
あ、言い忘れちゃった……。
あの仮面の変態。
未来から来たっていうのにゆるぎない存在だったのよン。
きっとだけど、他の仮面も含めて、
あいつらの正体は、この時代にも生きてる人たちのはずなのねン。


確かに未来からきたのであれば、その存在が認められていない以上、
イロハと同様に、世界の理によりその存在が消されようとするはず。
それなのに、存在できているということは、存在が世界によって「認められている」ということだ。
これが意味することはどういうことだろうか。
つまりは、ケット・シーの言う「この時代に生きてる人たち」という答えが一番しっくりくる。
だとしたら、誰がこんなことを?

それに、アタクシだけに一瞬見えた、アレ。
変なのよねン……。そんなはずはないと思うンだけど……。


妙に気になる言葉を残して去っていった。
ケット・シーは何を見たというのだろうか。


-------------------------------------------------
お約束
・ 前提として、全てのミッションをクリア済み(三国ミッションも三国全てクリア済み)の状態でミッションを進めているとお考えください。
・ 登場人物も多いため、人物登場時にできるだけ違和感のない感じで説明を加えるようにしていますが、詳細な設定などについては、あえて省く場合があります。
・ 自身の感想部分については、該当部分をクリア時にメモした当時の感想をまとめています。

リリゼット来ました。個人的には一番好きなヒロインです。
腰の後ろにクロスさせた二刀流の短剣がうらやましかったですね。

闇に包まれる未来は「いらない未来」ではないということが分かり、
この物語が最終的に一つの未来に結実していくのであろうという予測が立つのですが、
無の使者の目的がまだいまいちよく分かりません。

最後に「ゆらぎない存在」であることが分かったことで、
この時代に生きる人の成れの果てみたいな状態なのかなと。
ただ、あそこまでの力を持っている人となると、候補者はわずかなんですよね。

リリゼットの言葉の「冒険者が神になっていた」というのも気になります。

あとは無の使者の「未来を変えたい」という言葉も不思議ですね。
未来を変えなければ、闇に包まれて彼らの望む世界になるはずなのに、
未来を変えるべく行動しているのならば違和感を覚えます。
この不思議な感じは、ナシュメラの言葉の
「仮面の一味は過去を変えたくないということなのかしら?」
という言葉にも出ていて、彼らの目的がまた別のところにあるように感じられる部分でもあります。

無の使者は無の使者なりに「闇に包まれる未来」から救いたいと動いているようにしか見えません。
となると、無の使者とは一体なんでしょうか。


← ひとつ前の話 ヴァナ・ディールの星唄 9 「つごもり」から「流浪の旅」まで
→ 話のつづき ヴァナ・ディールの星唄11 「長いお別れ」から「累々たる想い」まで
最初から……ヴァナ・ディールの星唄 1

  
コメント
コメントする











 管理者にだけ表示を許可する?

SPAM防止の為、画像認証を使用しております。お手数おかけします。

トラックバック
トラックバックURL
→http://lucent14.blog.fc2.com/tb.php/519-ac1e3e2e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)