【前回までの星唄M】
イロハを探す準備をするために母国に戻った冒険者を白昼夢が襲った。
これまでヴァナ・ディールを救う為に戦ってきた数々の敵。その敵の言葉と、
自身が「英雄」と呼ばれる存在になってもどこかに燻っていた小さな澱。
無の使者たちはそれを冒険者に突きつけ、闇を流し込んでくる。
だが、光の導きにより難を逃れ、イロハの姿を見つける。彼女は醴泉島にいた。

■ 坩堝
冒険者が招き入れられた岩戸の奥には広い空間が広がっていた。
そこにあったのは瑞々しいまでの輝きを放つ巨大なクリスタルだった。

セルテウスのクリスタルを前に

イロハ
こちらのクリスタルこそが、セルテウス殿がその身を賭して
新たに生み出したるクリスタル。
この若々しく鋭い輝きをようくご覧になってください、師匠。


イロハはこのクリスタルの存在のおかげでひんがしの地の「虚ろなる闇」が
晴れていったことを冒険者に語った。

しかし……とイロハは続けた。

イロハ
結局のところ、闇に包まれた未来が到来いたしまする。

未来には各地の母なるクリスタルから闇が吹き出し、
それらのクリスタルは内側から砕かれてしまったらしいのだ。
結局のところ、セルテウスのクリスタルの存在に関わらず、
その未来はきてしまうという運命は変わらなかったのだ。

ただ、このセルテウスのクリスタルだけはイロハを護り、
彼女が結界を張って堪える時間を稼ぎ、そして、
未来において醴泉島だけを唯一残すことになんとか成功したのだった。

だが、そこには冒険者やその仲間たちの戦いと犠牲があった。

未来の冒険者の決意とは

イロハ
あの未来……最後の決戦の前夜……。
師匠は血を吐く想いで、苦渋の決断をなさいました。


(そのとき、どんな決断をしたのだろうか)

イロハ
「何かを助けるということは、何かを犠牲にしないとならない」。
そのときの師匠は私めにそう、おっしゃいました。


もう滅びの道しかない中で、自分に出来ることがあるのなら、
未来の自分もおそらく必死でそれを探したと思う。
それがたとえ、自分の「死」を招くことであったとしても……だ。

だが、イロハはその選択が過ちだったと言った。

(そうだ、結果的に未来の私の判断は間違っていたからこそ、
世界は闇に包まれて滅んでしまったのだから……)

だが、イロハはそのことを言っている訳ではなかった。

イロハ
なぜなら……その結果、あの仮面の上からでも、ひしと感じる
冷たき眼光を放つ、もうひとりの師匠。
闇に包まれた師匠が生まれたのでございましょう……?


無の使者の誕生。
それが冒険者の選択の結果だとしたら、一体どこにあるのだろうか。
冒険者から分かたれた者だということならば……。
まだはっきりしたことは分からない。
ただ、その選択をしたときこそが、
ターニングポイントなのだろうということだけはもうはっきりしているのだろう。
最後のパーツはどこにあるのか。

そんなことを考えていると、イロハは自分は未来でなんの役にも立てず、
冒険者へ多大な犠牲を強いてしまったことを「許してほしい」と言った。

(許してほしい?一体なにを)

冒険者自身は、結果はどうあれそのときの自分の選択にイロハを責める気なんて
まったくないはずだ。だから「許せ」といわれても少しピンとこなかったが、
それでもイロハは頭を下げた。

イロハは冒険者が闇に染まらぬようにさらに多くの希望=光を集めることを提案した。
光といえば、冒険者には闇が注がれてしまっている。
そのことをイロハに告げると、イロハは一層勾玉の光を集めなければならないと判断した。

イロハ
未来の師匠が私めにしてくださった思い出話。
その一つ、「アドゥリン」の地へ参りましょう。


イロハはまだ少しだけ休んでからすぐに冒険者に追うからと言って、
ここでわかれることにした。

先に行く冒険者を見送っていたとき、イロハが少しふらついた。
胸の前に手をやり、その身体の周囲にはふわふわと光が漂いはじめた。

イロハの限界が近いのか

イロハ
私めの心は、最早、限界なのでしょうか……?

激しい眩暈と共に、その場にイロハは倒れ、そして、消えた。


■ 関所を越えよ
白昼夢でイロハが語りかけてくる。

勾玉は「四つ目の関所」を越えたと伝えているようだ。
つまり、これまであまり意識してこなかったが、
未来を左右する四つの選択があったのだろう。
恐らく、その四つ目がセルテウスのクリスタルがカギとなっていたはずだ。

ただ、そのセルテウスが言うには
冒険者に流された「闇」は濃く、行く末をとても心配していると。
最悪の場合、未来を待たずに闇に囚われてしまうかもしれないと言っているらしい。

だが、イロハは勾玉の導きに従えば決戦の時にたどり着けると
力強く冒険者を励ました。とにかく歩みを止めるな……と。

さぁ、アドゥリンへ向かおう。


■ 悲しみのケイザック
早速アドゥリンに向かい、ケイザックに足を踏み入れた冒険者が見たものは、
地面に横たわっているイロハと、それを見下ろすバラモアだった。

もしやバラモアがイロハを!?

バラモアの仕業か!?と身構える冒険者にバラモアは「ボクは無関係だ」と伝えた。

バラモア
こんなところにどこかで見たような登場人物が倒れていたものだからね。
どういった配役としてアドゥリンの舞台に登場したのか尋ねたかっただけ。
お礼は結構だよ?
回復魔法って、ボクは苦手だからさ~。あまり効いていないと思うんだ。


どうやら、イロハを助けてくれたらしい。どういう風の吹き回しだろうか。

苦しそうなイロハが言葉も切れ切れに冒険者に伝えたのは、
ケイザックで無の使者と遭遇し、
冒険者の内の闇を払わせようと力ずくで挑んだ結果、
返り討ちにあったということだった。

バラモア
ああ、もうわかってるのかな?
あの仮面をつけた未来の君は、ずいぶんとグレてしまっててねぇ?
未来に何が起きてああなってしまうのかな。 裏切り、絶望、呪い、禁忌……。


やはり、バラモアは既に気がついていたのだ。
あのセルテウスと霊獣たちとの話の最中に割り込んできたバラモア。
さらにそこに割り込んだ無の使者を見て、バラモアは何かに気がついていた。
そして、そのときには、セルテウスも分かっていたことだったのだ。
無の使者が冒険者のもうひとつの姿であったことに。

苦しむイロハを目の前にバラモアは彼女の命がもう短いことをさらりと言う。

辛そうなイロハは冒険者に何を伝えるのか

イロハは自分が消えてしまう前に冒険者に伝えるべきことを懸命に話した。
無の使者の話によると、勾玉の光が満ちたときに「決断の時」がくるらしい。

イロハ
その決断の時に、あの者が生まれたのでござりましょう……。

イロハが知る未来では、イロハを残して冒険者はいなくなってしまい、
クリスタルから響いていたセルテウスの声もそのうち聞こえなくなり、
ひたすらイロハは一人、脅威が去るのを待ち続けた結果、
ある日美しく神々しい声がしたのだという。

その声は希望なのか

イロハ
ヴァナ・ディールのあの島だけを残し……
多くの世界が……すべて……暗闇に飲み込まれたと……。

「あのときの決断を変えねばならない……」
「世は完全に滅びるかもしれぬが、変えねばならない」

と……声は言いました……。


イロハは最後まで勾玉に光を集めろと冒険者に言い、
そしてかき消すようにそこから消えてしまった。

その様子を見ていたバラモアはとても興味を示していた。

バラモア
それにしても人間のくせして彼女の精神力はすごいねぇ。
くふふ……。

「虚ろなる闇」で世界すべてが滅びる未来から、「時を超えて」やってきた……なんて。
そんなズル、今の世の中、許されてるのかい?

君もなにか不思議な感じがするねぇ。
でもそれはさっきの子とは違うな。ま、別にいいか。


自分のいいたいことだけ言うと、バラモアは冒険者の持っていた勾玉を取り上げた。

勾玉の力が奪われてしまった

バラモア
とびきりのバッドエンドにしてあげないとねぇ!

バラモアは勾玉の方を吸い取ると、
ほとんど力を失ってしまった勾玉を冒険者に返した。

これまで集めた力を簡単に奪われてしまった。
呆然と勾玉を見つめる冒険者だったが、その勾玉が光ることは無かった。


■ 遺跡の奥に
勾玉を奪われたとしても、冒険者は歩みを止めてはならない。
イロハもそう願っていたし、
闇を注がれたときに導いてくれた光も同じことを言っていた。
今はショックを受けている場合ではないのだ。

とりあえず、アドゥリンの地に足を運んだのは、
ここで勾玉の光を集めるためだ。

そのことを思い出した冒険者は、
今ではこの地の盟主となったアシェラに会いにいくことにした。

アドゥリン城の門番に取り次ぎを頼もうとしたら、
門番が開拓者の間で、
魔物をララ水道で見たと噂になっているという話をしてくれた。
どうやらその魔物のそばには「黒い蝶」がいるということらしい。

そこにちょうどアシェラがやってきた。
冒険者はアシェラにケイザックでバラモアに遭遇したことなどを説明した。

アシェラ
バラモア。
わたしの大事な人たちをもてあそんだ所業。 絶対に許せません……。


すぐにララ水道へ行きましょう!

確かに冒険者とともにハデスの手からアドゥリンを護ることは出来たが、
結局のところ、バラモアとはなんの決着もついていなかった為、
彼女がかなり憤っていたのは当然である。

アシェラはすぐにララ水道に行こうと冒険者を促したのだった。


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お約束
・ 前提として、全てのミッションをクリア済み(三国ミッションも三国全てクリア済み)の状態でミッションを進めているとお考えください。
・ 登場人物も多いため、人物登場時にできるだけ違和感のない感じで説明を加えるようにしていますが、詳細な設定などについては、あえて省く場合があります。
・ 自身の感想部分については、該当部分をクリア時にメモした当時の感想をまとめています。

無の使者というのがどういう理由で冒険者から分かれてしまったのか、
なんとなく今回の話で分かる気がします。

多分、未来の冒険者は自分が犠牲になってもいいから、
この世界を護りたいと考えたはず。
でも、その結果が無の使者を生んだのだとしたら、
それは「犠牲になりたくない」という自分なのかなぁと攻略時には考えていました。

そして、いよいよアシェラまで来ましたね。
これで全ディスク網羅したということになります。
なんとなくもうすぐ終わるのかなぁという気持ちになってしまいます。

バラモアがこういう形で再登場してくるのは予想外だったんですが、
やはり動かしやすいキャラなのかなぁと思います。
強烈な個性を放ちますしね。
彼の目的も未だにはっきりしませんが、きっと最後まで明確には明かされないのでしょうね。
アドゥリンMのときにも書いたのですが、彼には彼の目論見があって、
そのうえで起こる事象を利用しているようなので、
ボツになったといわれるタルタロスの設定などが採用されていれば、
より分かりやすくなったのかもしれません。


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最初から……ヴァナ・ディールの星唄 1

  
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