
私のブログで登場するKさん、Sさんのお二人。
今は二人ともFF11は休止していらっしゃいますが、
ドラクエ10でも一緒にプレイしている大切なフレンドです。
ヴァナ・ディールでは数々の冒険を共にし、共に成長もしてきた仲間。
大笑いしたことも、一緒に悔しがったり、喜んだり。
そんな彼らは、実際のプレイ開始日にはかなりのズレがあっても、
私にとっては同級生的な感覚です。
その一方で、お手本にしたいと思いながら一緒に遊んできた先輩方がいます。
いわゆるミッションの為の固定パーティの人たちで、
私とSさん、そして少し間をあけてKさんの三人がお世話になった固定です。
そのミッションとは当時「絆ブレイク」で名高かったプロマシアM。
私がプロMをスタートさせたのはかなり後発でしたが、
その噂はプロMに触れたことがなかった私にも伝わっていたほどでした。
私たちはプロマシアMを三年かけてクリアしました。

当時の私はまだレベルが低くて、
とてもプロマシア攻略に行けるような状況ではありませんでしたし、
考えたこともありませんでした。
ですがフレンドの
「プロミヴォンではレベル30に制限されるかられあさんも気にせずいけるよ」
「プロミヴォンだけでも攻略しに行かない?」
という言葉に、どうしてもルフェーゼ野に行ってみたかった私は
あくまでもプロミヴォンの攻略だけしか行けないということを断ったうえで、
Sさんと一緒に参加することになったのです。
そんな状態でしたので、固定パーティは6人ではなく、
複垢さんを含んだ8名でスタートしました。

↑いつも待ち合わせはジュノ上層の大聖堂でした
固定には当然ですがフレンド以外全く知らない人たちばかり。
レベル75のジョブをいくつも持っていたり、装備も豪華。
複垢を駆使しているようなプレイヤーさんばかり。
そもそもプロMはとっくにクリア済みという方もいて、
その人たちはセカンドのクリアの為にメインでも手伝うよというスタンスの方。
急に私は場違いなところに来たとビクビクしていました。
私からすると……失礼な言い方ですが、初めて出会ったその方々は「廃」でした。
ですが、攻略はとても楽しく、その方たちともすぐに打ち解けました。
私が勝手に想像していた「廃」では全然ありませんでしたが、
でもどこか「住む世界が違う」とは思っていました。
この固定は、途中でお仕事の都合などで進行不可になった方が出て、
新たなメンバーを加えて再スタート。
この新メンバーを加えたときにKさんも固定に参加しました。
そして、その後は先に書いたとおり初結成から三年かけてプロマシアMを完遂。
その後、ジラートMにアトルガンM、アルタナMをはじめ、
さらにはヴォイドウォッチなどなど、
いつの間にかミッションの為の固定パーティから、
色々遊ぶ固定パーティになっていきました。

↑ ジラートM。レベル75に達していたこともありスピーディーな攻略となりました。
三年もかかった大きな理由は私たち三人のレベル上げに時間がかかったからです。
途中までは毎週一回の固定日にはなんとかレベル制限までレベルを
間に合わせてこれたのですが、レベル50あたりから全然追いつかなくなってきました。
もともと、ルフェーゼに降り立った時点で、
私としては固定を抜ける予定でしたし、実際、そのようにも申し出ました。
もちろん、このことは事前にメンバーさんに話をしていますし、
固定の主催であるフレンドも納得済みのこと。
「あとちょっとじゃん、もう少しがんばったらリヴェーヌも行けるよ」
「気長にやればいいんだよー」
「れあさんたちと水道も行きたいなーw」
優しい人たちでした。
彼らの言葉に甘えて、私たちはもう少しだけ頑張ってみることにしたのです。
ルフェーゼに着いたときはレベル35を越えたあたりだったので、
なんとかなるかなぁと思って「あと少しだけ」となったのです。
そんな感じで、結局最後までいってしまうのですが。

どうしてもレベルが足りなくて攻略が進められなくなったときは、
皆でENMに行ったり、トリガー取りをしながらレベル上げを進めたり。
AFのお年頃になったら皆で取りに行ってまわったり。
私たちが手伝ってもらうことの方が圧倒的に多かったですが、
逆にメンバーのお手伝いが出来ることもありました。
彼らは私たちのことをとにかく見守ってくれていました。
やりようによってはPL(パワーレベリング)をすることも可能でしたでしょうし、
もっと急げと発破をかけることもできたでしょう。
いえ、一番てっとり早く固定から抜けてもらうという選択もとれたはずです。
口にする人はいなかったけれど、
やはりレベル上げ遅いなぁとか、もっと色んなジョブを出して欲しいな
……と思っていた人は正直いたかもしれません。
それでも彼らは私たちの前でそんなことを一言も言いませんでした。
私たちが出せるジョブが限られていても、彼らがさっと着替えてくれていました。
それどころかいつも私たちにちゃんと役目を与えてくれていました。

↑ 初めてのアルタユ。プロMでは白かモンクで参加していました。
とはいえ、こちらとしても待たせている、負担をかけている事には変わりなく、
あるときメンバーに私は三人で固定を抜けるという話をしました。
※ 固定は私たちがいなくてもフルパーティを組める状態でした。
そのときに言われたのが、
レベルは誰もがじっくり上げてきたものなんだから、気にしなくていい。
この固定のせいで三人のペースが乱れて、迷惑していたり、楽しくないなら抜けていい。
僕らは三人と遊びたいから遊んでるだけで、
それは別にミッションを進めるだけが目的じゃない。
会話の中で何度か出たのは
「このメンバーでラストまでいきたい」
「とにかく三人のペースを大事に遊んで欲しい」
ということでした。
ここまで言われてうじうじとしているのはかえって申し訳ないと思いました。
私は追い出されるまでしっかり頑張ろうと決めました。

そういう恵まれた中で過ごすことが出来たので、
プロマシアMを終えたとき、
私の中には自分が
「全然役に立てなくて悔しい……」
とか
「ベテランのお世話になってしまった」
といった気持ちは一切なく、対等な気持ちで「やりきった!」という思いでした。
実際はそうではなかったとしても……です。
同時に私はベテランができる後発組に対する支援のスタイルとして、
これほど満点なものはないと思いました。
ここではミッションに言及していますが、彼らの私たちに対する接し方は、
私たちのヴァナ・ディールでの過ごし方にも繋がっていて、
結果的に三人でKさんの限界突破が出来たのも、サンドMのラストを飾れたのも、
何より最高のレベル75を迎えられたのも、
彼らが言ってくれた「三人のペースを大事に遊んで欲しい」という言葉があればこそ。
本当にちょうど良い接し方だったのです。
私たちがどうしても困ったときはそっと手を差し出してくれる。
自力で頑張っているときはそれを見守る。
一緒にやってみてくれる。
だからエンディングを見ながら素直に泣けました。
これまでのことを沢山ふりかえって、「あぁ、この固定も終わっちゃうのか」って。
EDイベント終えた後、
メンバーの「よーし、次はジラMいくぞー」という言葉が
すごく嬉しかったのを今でも思い出します。
それに対して皆が間髪おかずに「おー」って答えたのも。

私が初めて組んだ固定。SさんやKさんにとっても初固定でした。
後発の私たちを本当に大切に育ててくれていたのだと後になればなるほど分かりました。
こんなに良いメンバーに恵まれ、こういうベテランになりたいと
思わせてくれた人たちだったことに感謝しています。
もちろん……
今の時代、こんな悠長なことはなかなか出来ないでしょうし、
時代にも合わないと思います。
実際、当時であってもこれはとても異質なことだと思っています。
彼らの寛大さがあってのことだというのはよく分かっています。
でも、私が誰かを支援する機会があるときの基本スタイルとしては、
どんなときもベテラン勢の彼らの行動と距離感が指針であり目標です。